決意宣言
尼崎労働基準監督署管内における労働災害は、多くの関係者のたゆまぬ努力にも係わらず、昨年の死亡災害は、一昨年の3件から5件へと2件増加し尊い生命が失われている。休業四日以上の災害についても約7%の増加見込であり、近年減少傾向にあったものが増加傾向になった。事故の型別では、転倒災害が一番多く、はさまれ、巻き込まれ、墜落・転落、飛来・落下、動作の反動という順位になっている。
労働衛生面では、業務上疾病による被災者は減少傾向にあるものの、石綿による肺がん、中皮腫の労災認定件数が多く、業務上疾病の発生は後を絶たない。また、健康診断結果の有所見率を見ると50.7%と全国の49.1%より悪い結果となっている。更に、賃金不払い、解雇、サービス残業等に関する労働紛争が多く、労働条件の悪化による精神障害が急増している。
一方、事業場の雇用形態は、派遣労働者、パート、アルバイト、業務請負等多様化していることから、安全衛生管理の難しさが取り上げられている。
法的遵守については、昨年食品業界で数多く世間に公表されたところであるが、特に、大手老舗が賞味期限の改ざん等があった。法律は正義であり、信用できるものである。法遵守についてもう一度関係者が原点に返って強く認識する必要がある。
いつの時代であっても、「人の命はかけがえのないもの」であり、人命尊重の観点から「安全」「健康」「快適」な職場、安心して働ける職場づくりを実現させなければならない。
以上のことから、労働安全衛生マネジメントシステムの積極的な導入・定着により、リスクアセスメントの強力な実践を、経営トップの率先垂範のもと、働く全ての者が参加し、労働災害の絶滅を果たさなければならない。もちろん日常における整理整頓、各種点検、作業標準の整備、教育等は不可欠のものであるため、必ず実践しなければならない。また、労働条件悪化からくる過重労働による健康障害防止対策やメンタルヘルス対策、健康増進対策、石綿対策、粉じん対策、化学物質管理対策等々を地道に確実に実践する必要がある。更に、「ワーク・ライフ・バランス」は、働く者へ利益をもたらし、意欲と能力を活かし企業を活性化させ、生産性の向上につなげるため、諸制度の整備と見直しで、上手く運用しなければならない。
働く全ての人が、心を新たにして、全員の英知と力を結集し、安全で健康・快適な安心して、働ける職場づくりに全力で邁進することをここに誓う。
平成20年1月8日
平成20年尼崎労働基準協会新年互礼会